縦横無尽に活躍の場を広げ、多くの人を魅了する俳優・アイドルの香取慎吾さんがAERAに登場。主演ドラマ「誰かが、見ている」の配信を控え、思いを語った。AERA 2020年9月21日号から。
【フォトギャラリー】ポケットからスマホを取り出し… 初個展で笑顔を見せた香取慎吾さん(全16枚)
* * *
クリエイティブの領域の広さと多才さにおいて、彼ほどエンターテイナーという言葉が似合う人もいないだろう。
小学生で芸能界に入ってから30年以上、トップアイドルとして、歌やダンス、芝居を続けてきた。バラエティーやコントにも積極的に挑戦し、「慎吾ママ」のキャラクターは一世を風靡(ふうび)した。近年では、ファッションブランド「ヤンチェ_オンテンバール」を立ち上げ、アイテムのデザインやモデルを担うほか、2018~19年には長年描きためてきた絵画などを一堂に会した自身初の個展をパリと東京で開催、成功を収めた。
今年4月には自身初となるソロコンサートを行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け中止。「安全を考えればもちろん仕方のないことだけれど、どこかでやっぱりダメージを受けていたみたいです」と語る。
「映画や舞台、コンサートもそうですが、エンターテインメントは観てくださる方あっての商売なので、やはり密になる状況が避けられない部分がある。子供の頃からあんなに好きだったステージの上に、もう戻れなくなってしまうのかなとか、いろいろなことを考えましたね」
最近は、自身のYouTubeチャンネルに週1~2本のペースで動画をアップ。今月18日からはAmazonプライム・ビデオで主演コメディードラマ「誰かが、見ている」が公開される。
「一生懸命に作ったものが、配信という形で皆さんに届けられることがうれしい。ようやく見てもらえるんだなって、心が晴れる思いです。本当だったら、皆さんと握手したいくらい。うれしいことがあればハグしたくなるし、話すときは目を見て相手の気持ちを感じたい。新しい生活様式には合わないけれど、僕は今までそうやって生きてきましたから」
(ライター・澤田憲)
※AERA 2020年9月21日号