いわゆる「ファミリーマンション」と呼ばれる物件は、いかに子育てがしやすく、子どもにとっても環境がいいかをアピールして、ファミリー層の購買意欲を刺激する。公園が近く自然豊かな立地だったり、人気の小学校の学区内にあったり、敷地内に保育所があったりするマンションもある。総じて、住人も教育熱心な家庭が多いのだが、それらが“生活する場所”として快適かどうかは別問題だ。周囲の住人たちに翻弄されるママたちも少なくないようで……。
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「子供の年齢が近いので、どうしても子供の発達に関しては気になってしまいます」
自営業の須田この実さん(仮名・33歳)は、東京23区内にある10階建てのファミリーマンションに夫と子ども2人(3歳と0歳)と住んでいる。近隣にある大きな公園とマンション内にあるキッズスペースに魅力を感じ、3LDKの物件を新築で購入した。
子育て世帯向けの物件ということもあり、入居者の6割以上が同世代。子どもの年齢も近いそうだ。そのため、マンション内のママ友付き合いはかなり濃厚とのこと。プライベートな相談をするほど仲がいいママ友もいるが、その中に、1人だけどうしても波長が合わないママがいるという。
「そのママは子どもにかこつけて、とにかくマウンティングしてくるんです。最近あったのは、子どものトイレトレーニングに関して。ごみステーションに行ったとき、私が出すごみを見て『まだオムツちゃん?トイトレはね、コツがあるのよ~』って、生臭い場所で15分くらいアドバイスをされました」
トイレトレーニングに限らず、「もうひらがな読める?」「食器は片づけられる?」など、子どもの発達確認を頻繁にされるという。
「近隣環境のメリットばかりに目がいって購入してしまいましたが、同じような年代の子を持つ世帯ばかりというのはデメリットにもなり得ることがよくわかりました。そのママには毎日むかついていますが、同じマンションのママたちとはもめたくないというのが本音です」