「昔はエネルギーに任せて、もっと漠然といろいろなことをやっていた感がありました。(中略)目標に対して自分がやるできことがはっきり見えるようになってきました。(中略)目的や課題がはっきりしている今の方が効率よく学べていると思うし、そこに向ける熱量も増している気がします」(PHPスペシャル 2016年8月号/26歳)

 三浦さんはローラを演じるために、ニューヨークでヴォーカルレッスンを受け、日本に帰ってきてからも夜な夜な自宅で練習を続けたという。こうしてひとつひとつ積み上げていく努力の仕方を覚え、それによって演技力が培われていった。海外の作品にも出てみたいと語り、英語の習得にも熱が入るようになる。

「いろいろなスキルを身につけて自分の幅や可能性を広げていかないと、俳優としての需要もなくなっていくだろうなという思いはあります。(中略)大好きなこの仕事を続けていくためにも、今後も新しいことにどんどん挑戦するつもりです」(同)

 需要がなくなるどころか、2016年は、「キンキーブーツ」の前にはドラマ「私を離さないで」に出演し、後の2017年には大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出演と仕事の忙しさは増していった。そんな中、2017年にイギリスに短期間留学。自分を見つめなおす貴重な時間だったようだ。後に次のように振り返っていた。

「ゆったりとした時間を過ごすことで、自然と視野が広がって、新しい発見もできました。休息の時間も有意義なものなんですね」(婦人公論 2019年10月8日号/29歳)

 若手実力派として周囲からも認められ、自身も手応えをつかんだ20代後半。このころから、30歳以降を意識した発言が増え始める。次のステップを見据えていたように思える。

「僕、あと2年で30歳になるんです。ここは分岐点ですね、かなりの。たとえるなら、いまひとまず、とある小さな村に着いて、ここからの長旅に備えてピッケルとかいろいろな道具を一生懸命集めている、そんな状態で。怠るとひどい目に遭うぞ! という心づもりで挑まないといけないな、と最近つくづく思いますね」(女性自身 2018年10月9日号/28歳)

「最近は発声も変わってきたし、知識欲も出てきて語学の勉強を少しずつ続けています。その積み重ねが将来、胸を張って表現できる役者へのステップになる。(中略)いつか振り返ったとき『よくがんばったな』と思えるぐらいまでやりきりたいですね。」(家の光 2019年2月号/28歳)

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