【検査で陰性後、感染管理の強化を解除するタイミング】


□咳などの呼吸器症状が改善している
□解熱してから3日間が経過している
□症状が表れてから10日間が経過している

【重症化の兆候を疑う状況】
(1)症状が長引いている場合
(2)呼吸苦を訴えている場合
(3)意識レベルの低下を認める場合
(4)水分や食事がとれなくなっている場合

 結果が陰性であっても【検査で陰性後、感染管理の強化を解除するタイミング】の条件が確認されるまでの期間、あるいは保健所の指示ですぐには検査が受けられない場合の検査結果が出るまでの期間はどのように対策すべきか。

 あるいは、同居家族が高齢ではないケースでは、感染が確定したとしても自宅療養になることも考えられる。高山医師はその際の家庭内での対策について、こう話す。

「症状が軽いとしても、家族や高齢者本人に発熱や咳などの症状がある場合には、家庭内で感染を広げないよう心がける必要があります。まず症状のある人は、できるだけ自室から出ないようにしていただくのが一番の感染対策となります。食事は自室でとるようにしてください。寒くならない程度の換気もおこなってください。症状のある人が部屋を出るときや、ほかの家族と同じ部屋で過ごさざるをえないときは、できるだけマスクを着用しアルコールまたは石鹸で手指衛生をしていただきます。あちこち触らないことも大切です」

 症状のある人が使用したタオル等は、ほかの家族が共用しないように注意する。タオルやシーツ、衣類の洗濯は自分でおこなうのが原則だが、使用後3日経過するまで自室に置いておくことで、ウイルスの不活化が期待できる。通常の洗剤で洗濯すれば感染の危険性は失われるので、タオル・シーツ類の特殊な消毒は不要だ。

 また、症状のある人は、トイレ、風呂場などの共用の場では触った箇所を覚えておき、アルコールや消毒薬をしみこませたペーパータオルで消毒する。なお、入浴の順序は最後とする。

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