■運動だと、精神論が出てきたり対策がアバウトになりがちに

  もし勉強でテストの点数をあげたいならば、問題を解くことでどの分野が弱いかを判断し、「ではこの範囲の暗記を強化しましょう」と具体的な対策をたてていくのが普通です。

 しかしなぜか運動となると、どこを直せばピンポイントでうまくなるのかという流れにはなりにくく、単なる走り込みで体力をつけることから始めたり、「甘えているだけ」「もっとがんばるべき」といった精神論が出てきたり、対策がアバウトになりがちな気がします。息子も、具体的なアドバイスの通りに練習したおかげで、「私からの愛情を試す説はいったい何だったのか?」と思うほど、身体を上手に動かせるようになってきました。

「息子は 運動神経が悪い」と前述しましたが、それは単純に特定の筋肉の使い方が下手なだけだったのです。勉強で苦手な分野を暗記すれば点数があがるのと同じで、運動だって、サボっている筋肉を突き止めて「活動させて」あげるようにしていけば、伸びていくものだと知りました。それなのに最初から、生まれつきとか才能だとかで諦めてしまうのは、もったいないことだと知りました。

 ARROWZはまだ、東京、大阪、横浜、静岡の数カ所しかないということですが……全国には、息子のように「なんでこんな運動ができないのだろう?」と悩んでいる子どもがたくさんいるでしょう。そんな子どもたちのために、「科学的に根拠のある解決策」を教えてくれる場所が増えてくれれば、と願うばかりです。

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