クロちゃん
その次は、ストレスをためちゃいけないっていうのを聞いたから、自分の好きなものを少量食べるっていうダイエットを試してみたんだ。
選んだのは、プリン。
ボクは、プリンが大好きだったから、1日1、2個食べておけば、他の食事は我慢できるだろうって考えたんだよね。
でも案の定、そんな「プリンダイエット」も大失敗。大好きなプリンを少量でやめられるはずもなく、結局1食8個くらい一気に食べちゃってた。
ダイエットは「食事」が大切っていうのは頭では分かってはいるんだけど、いつも食べすぎちゃうんだ。
せっかくカロリーの低い料理を作っても、結局その日に作った分を全部食べちゃうから、あまり意味がない。平気で2，3人前は食べちゃう。
だから、食べすぎないように、一時は自分の好きなものを「嫌い」って思い込むようにしたこともある。
例えば、「プリンは大嫌い」「とんかつ、ハンバーグ、チョコレートは苦手」「白米を食べるとむせるから危険」っていうふうに、つねに思い込む。
これを続けていると、不思議と大好きなものに目がいかなくなる。思い込みってすごいよね。大好きなはずのメニューがほんとうにちょっと嫌いになるから。
ただ……その思い込みが何かのタイミングで、ブツっと切れたら、もう終わり。一切身体が言うこときかなくなる。「なんでボクは自分にウソついてんだ！」ってね。反動がとにかくすごい。
こんな失敗を、これまで何度も経験してきたよ（笑）。
現状、ボクの身体に点数をつけるとしたら……「60点」くらいかな。
甘くつけてないからね！
ボクの理想は、新日本プロレスの棚橋弘至選手みたいな美しい身体。けど、今のボクは昭和のプロレスラーみたいな体型になっているから、もうちょっと痩せないといけない。
ただ、最近は、まったくダイエット意欲がわかないんだ。
理由は色々あるんだけど、スマホの「写真加工アプリ」が大きな要因かも……あれは、ほんとうに良くない。
理想の自分が写真で簡単に撮れちゃうからね。
絶対顔とかむくんでいるはずなのに、「今日も可愛いじゃん」ってなっちゃう。
これはすごい弊害。
もう今じゃ、ワンフィルターかけないと写真が取れなくなっちゃった。たまに、マネジャーがアプリを使わず写真を撮ろうとする時があるんだけど、ボクは怒り狂うからね（笑）。
やっぱりちゃんと身体と向き合って、「こんな自分じゃダメだ」って思わないとなかなか痩せられない。
もしかしたら、今の時代、ダイエットのいちばんの敵は、「写真加工アプリ」かもしれないしん……。
（構成／AERA dot.編集部・岡本直也）
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