両陛下は例年、幼児、高齢者、障碍者向け施設を訪問されてきたが、今年はオンラインで、東京都と大分県にある高齢者施設などの高齢者と交流された。

 一方、4月から学習院大学文学部日本語日本文学科の学生となった愛子さまは、入学式も通学することもなかったが、オンライン授業や課題のレポートに取り組まれる毎日を送られていた。

「当初はオンライン授業に手こずられていたそうですが、今では両陛下にアドバイスできるほどにまでなられたそうです」(宮内庁関係者)

 ようやく初登校できたのは、約半年遅れの10月24日のことだった。

 初めてのキャンパスライフで新入生向けのガイダンスを受けられて、日本語日本文学科のある建物を見学なさったという。実は愛子さまは、この初登校が久しぶりの外出でもあった。

 約半年間、一歩も外に出ない自粛中はご一家でバドミントンをなさったり、雅子さまと赤坂御用地を散策なさったりしていたそうだ。

 宮内庁によると、赤坂御用地内を散策されてカブトムシ、クワガタムシ、カマキリ、チョウ、トンボなどの昆虫の観察や様々な野鳥やタヌキなどの動物の姿を見かけられたという。

 ご一家で静かに過ごされていた10月31日、上野動物園のゾウの「ウタイ」が赤ちゃんを産んだという知らせが園長から天皇家に伝えられた。愛子さまはたいそう喜ばれていたという。「ウタイ」は雄の「アティ」とともに、愛子さまがご誕生された記念に、タイから動物園に寄贈された。

 今年8月、「アティ」は残念ながら病気で死んでしまい、両陛下と愛子さまはお悔やみを伝えられた。だが「ウタイ」は既に「アティ」の子を身ごもっていたことから赤ちゃんの誕生となった。ゾウの誕生は1882年の開園以来初めてで、名前はタイ語の三つから投票で決まるとされ、愛子さまもどの名前が良いか楽しそうに考えられているという。

 11月8日は、秋篠宮の「立皇嗣の礼」が皇居・宮殿で執り行われた。天皇即位に伴う最後の行事へのご出席は、雅子さまにとっても重要なものだった。

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