■無理せず自由に生きることが健康に一番


 
 私も78歳になり、「健康のために何かしていますか?」と聞かれることが増えましたが、特別なことは何もしていません。
 
 一度だけ、医者から血糖値が高く「糖尿病をあまく見てはいけない」といわれて、1日7キロのウォーキングをしていた時期もありました。ただすぐに体重を落とすことができたので、それ以来あまりウォーキングもしていないんです(笑い)。お酒も若い頃は浴びるほど飲んでましたけど、今は年相応にほどほどに飲んでいます。
 
 役者さんなんかはよく、「舞台で死ねたら本望」なんてこといったりしますけど、私はごめんです(笑い)。もしやめるとしたら、年取ってセリフが覚えられなくなったときですね。いままでできていたのに、セリフを覚えるのに四苦八苦するようになったら、それが潮時だと思っています。
 
 あとは、晴耕雨読じゃないですけど、無理せず自由に生きること。これが、一番の健康の秘訣です。

<プロフィール>
こまつ・まさお
1942(昭和17)年、福岡県博多生まれ。19歳で上京し、いくつかの職を経たのち横浜トヨペットに就職。トップセールスマンとして成功するが、偶然目にした植木等の付き人兼運転手の募集に応募し、600人の中から選ばれる。その後、コメディアンとして「シャボン玉ホリデー」でテレビにデビュー、以降、数多くのテレビ番組、映画、舞台に出演。「淀川長治」「しらけ鳥音頭」「電線音頭」「小松の親分さん」などの大ヒット芸で知られる。2011年から社団法人日本喜劇人協会の10代目会長。