あの取材から7年がたった。これまで度々、訪れたニコンのカメラ生産拠点がなくなってしまうのは、正直、寂しいと思う。一方、仙台ニコンは引き続き、カメラ生産における重要な役割を担うという。

 それについて、ニコンに尋ねると、常務執行役員・映像事業部長の池上博敬さんからこんなコメントをいただいた。

<仙台の生産工場(仙台ニコン)は、およそ40年続いたカメラ生産をタイ工場に移管しますが、映像製品に必要な高機能・高精度な部品生産を継続し、タイの生産工場の生産立ち上げなどで今後もサポートして参ります。
同時に、カメラ生産と新製品立ち上げで培った生産技術力、機動力をベースにニコンの将来を支える新規事業のスタートアップ工場としても活躍していきます。カメラ生産の移管先であるタイの生産工場は1990年に設立、約30年もの間カメラや交換レンズの生産を続けており、ニコンの主力工場として長年にわたりニコンクオリティーを実現しています。これからも変わらずに皆さまにご満足いただける高い品質の製品を提供して参ります。引き続きニコン製品をご愛顧賜りますようお願い申し上げます>

(文・アサヒカメラ 米倉昭仁)

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