放送作家の鈴木おさむさん
放送作家の鈴木おさむさん
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 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、12月4日に公開となった映画「ミセス・ノイズィ」について。

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 このコラムで映画のことを書いたことはほぼありませんが、今日は、どうしてもどうしても見てほしい映画があります。2017年「カメラを止めるな」が奇跡的な大ヒットをしました。タイプは違いますが、同じような奇跡を起こす可能性があるからこそ紹介したい。

 大作ではない分、たくさんの人に見ていただき、こういう作品こそ大ヒットさせるべきだと思っています。テレビドラマや派手な映画で主演を飾るような人は出てきません。

 ですが、篠原ゆき子さんと、大高洋子さんという超腕利きのこの二人の女優さんをメインに繰り広げられるこの映画は、僕の中で2020年見た映画、ナンバー1。めちゃくちゃ面白かったです。12月4日に公開されて、都内では公開多くはないですが、その評判から回数は増えてるみたいです。うれしいな。

 で、どんな映画かというと、「騒音おばさん」ってみなさん記憶にありますよね?ミセス・ノイジィって言うくらいですから、「騒音おばさん」みたいな人が出てきます。あの事件が映画の物語を作るきっかけだと思うのですが。

 あらすじで言うと、小説家であり、母親でもある主人公・吉岡真紀(36)は、おもしろい物語が書けずスランプ状態。引っ越した部屋の隣の隣人・若田美和子が、ある日、騒音を出しながら布団をたたいている。騒音と嫌がらせ。それは日に日に激しくなっていく。そんな日々が続く中、主人公の真紀は、美和子を小説のネタに書くことで反撃に出る・・というお話。

 もう言えるのはこれが限界。物語の途中から「え!??」となり、主人公も映画を見ている人たちも思わぬ方向に連れられて行くんですよ。

 この映画を見て、もうね、話の展開に見ながら嫉妬しまくりです。この展開か!と。監督の天野千尋さんが脚本も書かれている。この脚本はめちゃくちゃおもしろい。

 そして、主人公の役柄が小説家です。この設定が、一応物書きでもある僕の胸を鋭く刺すのです。

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僕がコメンテーターの才能がなかった理由