AERA 2020年12月28日-2021年1月4日号より
AERA 2020年12月28日-2021年1月4日号より

 家庭内のウイルス対策として、掃除する頻度が増えた人も多いだろう。今こそ、効率が良い正しい掃除法を身につけるチャンスだ。AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号は、30年以上にわたり病院の環境衛生にかかわってきた松本忠男さんに聞いた。

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■NG1「掃除の前には窓を開ける」

 掃除をするときは、気持ちよく窓を開け放って、換気をしながら──。そんなふうに習った人は多いはず。しかし、窓を開ければ風が起き、ホコリを舞い上がらせてしまう。

「ホコリはちょっとした動作でも舞い上がる。掃除中は風を起こさないよう、できるだけゆっくり動いたほうがいいんです」

 だが、窓を開けることで室内のホコリを外に出さなくてよいのだろうか。

「窓を開けて室内の空気がすべて入れ替わってホコリが出ていくなら、そもそも掃除は不要です。もちろん換気は必要ですが、掃除前や掃除中に窓を開けるのは逆効果。窓を開けるのは、掃除中に空気中に舞ったハウスダストなどが下に落ち切ってしまう、掃除終了後30分以上経ってからがいいでしょう」

 その意味で、朝は掃除に向いている。夜のうちに床に落ちたホコリを、朝起きたら、窓を閉めたままゆっくりとした動作でそっと掃除する。ただし、寝室は例外だ。就寝中や起床時の動きで、起きた直後は最も室内にホコリが舞っている状態。それが静まった起床30分後くらいが、寝室掃除のベストタイミングだ。

■NG2「絨毯は力を入れ掃除機をかける」

 カーペットや絨毯(じゅうたん)は大量のホコリを抱え込んでいる。さらに繊維の中に湿気がたまると、カビも繁殖する危険がある。定期的な掃除機がけが必須だ。

 このとき、奥まで吸い込もうとして掃除機に力を入れる人もいるが、これは逆効果。掃除機のヘッドがカーペットの繊維をつぶし、奥に入り込んだダニやカビを吸い出すことができなくなる。

 そして掃除機はゆっくり動かすのがポイント。素早く動かすとホコリを舞い上がらせる。1メートルに5~6秒かけるくらいのスピードで動かすことで、カーペットの奥のホコリも吸い出すことができる。

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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