10月には衆議院の任期も満了となるため、今年は必ず解散がある。そこが小池氏の狙いではないかと、自民党幹部はみる。

「緊急事態宣言で手柄は小池氏だと世論は称賛するだろう。仮に緊急事態宣言がうまくいかなくとも、出しているのは国なので小池氏は知らんぷりを決め込める。小池氏には、衆院解散、総選挙しか頭にないはず。都民ファーストと自民党を一緒に動かせるようにして、都知事から衆院に鞍替えしたときに、支援を得ようという魂胆でしょう」

 小池氏といえば、自民党内では二階俊博幹事長と太いパイプがあることで知られる。二階派の幹部はこう話す。

「小池氏が緊急事態宣言を菅首相に飲ませたことで、党内でも『また小池旋風か』という声もあるね。今のままなら、東京五輪も難しいだろう。『コロナのような災難、災害のようなものが私の在任中に襲ってくるの』と小池氏も愚痴っているそうだ。機を見るに敏な小池氏のこと、チャンスがあれば狙いは国政復帰でしょう。今の菅首相の体たらくには、二階派からも『失敗だった』『菅首相のダメさぶりが出るたびに二階派のイメージも悪くなる』と総スカンになりつつある。一方、二階幹事長と小池氏の関係は、ずっと良好。都議会、都民ファーストと自民党の関係が修復に動いているのには、二階幹事長の仲介もある。小池氏が国政復帰となれば、二階派にとっては1枚、『首相候補』というカードが手に入るということだ」

(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事

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