水野美紀さん
水野美紀さん
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イラスト:唐橋充
イラスト:唐橋充

 42歳での電撃結婚。そして伝説の高齢出産から3年。母として、女優として、ますますパワーアップした水野美紀さんの連載「子育て女優の繁忙記『続・余力ゼロで生きてます』」。今回は、コロナ禍で参加したあるオンラインイベントで感じた、人生の「役割」と「居場所」についてお届けします。

【昔は唐橋さんのお出かけの誘いに乗ってくれていた水野さんだが…】

*  *  *

 高橋歩という人がいる。自由人。作家。実業家。彼の活動は多岐に渡るので、一つの肩書きでは括れない。

 ざっくり言うと、大学の時に映画に憧れてバーテンダーを志し、大学中退して仲間数人とバイトして資金集めてバーをオープンさせ、2年で4店舗にするも、今度は「自伝を出したい」と思い立つとバーの経営権を全て譲って、自伝を出すべく出版社をめぐるも若干23歳の若者の自伝の企画を受け入れる出版社など見つからないので、

「んじゃ自分で出版社作ろう!」

 と思い立ったら、速攻で仲間と出版社を立ち上げてたくさんの本を出版(ちなみに私は本屋に並ぶ彼の著書を購入し、彼の存在を知る)。

 出版社は軌道に乗るも、26歳で結婚するやいなや今度は、「世界一周の旅に出る」と妻と2人で2年間放浪の旅に。

 帰国して沖縄に住むと「ビーチロックハウス」という宿泊施設を作る(ちなみに私はここに遊びに行って彼とはじめまして)。

 その後、自給自足のエコビレッジを作ると、沖縄北部にビーチロックビレッジというネイチャービレッジを作る。

 その傍ら「世界中に基地を作る!」と、資金集めから初めて、東京各地、ニューヨークにお店を出すと、「家族で世界一周する!」と、今度は2人の子供を連れて家族で出発。

 えっとー、ざっくり言ってもまだまだ続くので一旦ストップします!

 とにかく、「やる!」と決めたら実現し、実現したものに全く縛られない。ものすごい人生を歩んでいる、まさに「自由人」な人なのである。

 私は沖縄で彼と知り合い、彼の周りの仲間たちともたまに集まって飲んだりしていた。

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