林:米津玄師さんなんかすごく早くからライブ配信をやって成功してますよね。YOASOBI(小説を原作として作曲し人気を博している2人組音楽ユニット)だとか、「香水」(瑛人)も大ヒットしてるし。

矢内:林さん、よくご存じですね。

林:娘が音楽好きだから、一緒に聴いてるんです。音楽の形もすごく変わってきてますよね。うちの娘なんかユーチューブで音楽聴くし。でも、ユーチューブって音がすごく悪いですね。

矢内:ただ、これも5G(第5世代移動通信システム)になって音がよくなるんですよ。ネットで聴く音質が上がるのも時間の問題だと思います。

林:矢内さんは東京オリンピックにもいろいろ関係していらっしゃいますよね。このご時世だと、これまた暗い話になりそうですけど……(苦笑)。

矢内:2019年のラグビーW杯もそうでしたし、今回の東京オリンピック・パラリンピックもそうですけど、国内のチケット関係は全部うちが受託してるんですよ。ラグビーは99.3%という史上最高の販売率でした。

林:すごかったです、あの盛り上がり。あの勢いのまま、オリンピックになだれ込むはずだったのに……。

矢内:1年延期になっちゃって、今年本当に開催できるのかという状態にまで追い込まれていますからね。ただ、当然やることを前提にいろいろなシミュレーションをしながら準備はしています。

林:野村萬斎さんをリーダーとする開会式と閉会式のプロジェクトチームが年末に解散しちゃって、今度、電通にいた佐々木(宏)さんという方に代わりましたね。萬斎さん、すごく残念そうでしたけど、どうしてそうなったんでしょう。

矢内:経緯は詳しく知りませんが、組織委員会や国際オリンピック委員会は、感染防止と経費削減を両立する簡素化を打ち出していますからね。コロナの影響で延期したイベントは、予定どおりの規模や内容で進められないという考え方もあると思いますね。

林:私はこの冬、歌舞伎もオペラもお芝居も積極的に足を運んでましたが、劇場がどこも寒々としてます。でも、逆に一体感が生まれて、最後の拍手のときなんか「人が少ない分、一生懸命拍手しなきゃ」という気持ちになって、なんかいい感じなんです。矢内さんは新国立劇場の評議員もなさってますね。

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