ほとんどの人が無縁ではいられない「ストレス」。苦手な業務だけでなく、昇進さえもその原因になることがあるという。とある女性のケースを紹介したい。

 東北地方のイベント運営会社の業務委託で、司会やアナウンス業をしていた30代の女性は、31歳のとき、会社から「契約社員にならないか」と誘われた。今までの仕事が評価されたと喜んだが、アナウンス業務に加え、事務作業もしなければならなくなった。

 パソコンが苦手で、パスワード設定に数日費やし、他の人が数分でできる作業に何時間もかかってしまう。会社の期待に応えたいと、ハウツー本を買い込み、夜中3時まで残業した。

 入社1カ月後には、「本業」のアナウンスにも自信が持てなくなっていた。それまでは台本がなくても平気だったのに、本番中、突然言葉が出なくなる。ステージの前で足がすくむ。

 体にも変化が出始めた。常に疲労感が取れない。なのに夜は頭がぎんぎんして眠れない。風邪もひきやすくなった。頭が痛くて、ペンで目の下を圧迫していないと耐えられない。まつ毛がボロボロ抜け、ほこりが入って目が開けられない。陰毛もごっそり抜けた。

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