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先日、環境省が主催する「第10回エコチル調査シンポジウム」のパネリストとして登壇しました。エコチルは、10万人規模の日本の子供たちの長期的な調査です。専門家の先生方と、一般の人々に知識を伝える際の伝え方や、ママとして子供のためにどんな成果を期待しているかなどを対談しました。
国家プロジェクトのシンポジウムに、YouTuberである私が登壇できる時代になったことについては感慨深いものがあります。かつてはYouTuberというと、ほとんどの人が否定的な感情を持っていたからです。「私生活をさらけ出している人」「承認欲求と自己顕示欲の強い人」「目立ちたがり屋のおかしな人」などの認識でした。かつてYouTuberに対する世間の目は冷たく、バカにされ、見下されていたのです。現在は、YouTuberは子供のなりたい職業の上位にランクインし、世間的な認知も高い仕事となっています。このYouTuberの地位向上に、最も貢献したのはヒカキンさんです。
現在、YouTuberと聞いて人々は「へぇ~」というフラットな感情(もしくは好意的な感情)を抱くことが多いと思います。動画投稿に興味を持っていたり、好きなチャンネルやYouTuberがいる人も珍しくありません。しかし、数年前は全く違いました。YouTuberに対して世間は否定的で、下に見られることも多く、世間から風当たりの強い職業でした。
メディアでの扱いも現在とは異なりました。テレビ番組でも、イロモノ扱いの企画が多く、インフルエンサーやゲストらしい扱いの企画はほとんどありませんでした。4年前、私にテレビ出演の依頼が来ましたが、芸能人や有名人と比べて下げるような演出や下世話な内容を求められる企画だったため、インターネットコンテンツに精通する専門家として活用する企画を提案しましたが、返事は来ませんでした。YouTuberの実態について発信していなかったことも原因ですが、当時のYouTuberの社会的な地位はとても低かったのです。
現在は、YouTuberとしてコラムを執筆させていただいたり、企業の相談を受けたり、依頼されるテレビの企画も多様になり、環境省のシンポジウムにも呼ばれるようになりました。私だけではなく、地方自治体がYouTuberとコラボレーションしたり、国税庁が税理士YouTuberを起用したキャンペーンをするなど、政府や自治体もYouTuberを起用するケースが増えています。これは、YouTuberの影響力が評価されていることもありますが、世間のYouTuberに対する認識が向上したためです。