■将来、自由に好きな仕事をするためには……
お水に関する会社はたくさんあります。何個もの会社から「きてください」と誘われて、自分がいきたいところを選べるようなくらいになれたほうがいい。将来、自由に好きな仕事をやれるように、今、お勉強をしているのだ、と伝えています。
「水の漢字」の話をしたとき、息子は、「川」や「雨」など、水に関係する漢字を紙に書き、ものすごいドヤ顔で私に見せてくれました。また、算数のプリントも、自発的にきちんとやって、見せにきてくれました。
また、息子は水に興味があると同時に、宇宙や鉱石にも関心を抱いています。ですから、「将来もし気が変わって別の仕事をやりたくなったら、また違う知識が必要になってくるよ」ということも話しました。
「水の知識を持っているだけの人だと、『石の研究者になってください』と言われたら難しいね。そのために、今はできるだけたくさんのことを覚えて、勉強をしておいたほうが、将来、やりたいことができるよ」とも話しました。
大人だって同じことですよね。もし突然、「毎日ひたすらここの土を掘ってください」とだけ言われてシャベルを渡されたら、苦痛で面倒だと感じるだけで、作業がじょじょに嫌になってくるでしょう。「なんでこんなことしなければならないのか」と、放り出したくもなります。
でもそこでちゃんと、「ここを掘ると温泉が出てくるんだよ」という作業の理由や、「掘り当てたら温泉宿を経営できるよ」という自分へのリターンを教えてもらえれば、がぜん、やる気が湧いてきませんか?
小学校低学年の時期に親がやることは、無理やり問題を解かせて頭に入れることではないように思います。それより、勉強することに意味をもたせたり、目標を設定したり、いかにしてやりたくなるように(そこまでいかなくても苦痛じゃなくなるように)理由をつくってあげられるかが、大切なのではないでしょうか。