料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「春らんまんの桜寿司」。
* * *
ひな祭りの季節になりました。もともとは厄除け行事。今年は桜のちらし寿司を囲んで家族の健康を願いましょう。
まずお米は、昆布を入れた水に30分ほど浸してから炊き始めます。桜の塩漬けはさっと洗ってから水に浸して塩気を取りましょう。菜の花は塩を少々加えて軽くゆで、色止めのために冷水に落として水気を切ってください。そして醤油で下味を付けます。
炊き上がったご飯は昆布を取り除き、飯台へ。なければ大きめの容器に移しましょう。そして、ここからがおいしい酢飯作りのポイントです!
合わせ酢はしゃもじに伝わらせながら少しずつ回しかけ、ご飯を切るように混ぜ合わせます。この時、ご飯の水分を飛ばすのとツヤを出すために、手早くうちわであおいで冷ましながら混ぜるのがコツ。
仕上げに桜の塩漬けと菜の花、錦糸卵を散らせば食卓がぱっと華やかになる、ちらし寿司のできあがり。薄焼き卵で包んだり、桜のおむすびにするのもおすすめです。
(構成/沖村かなみ)
■春らんまんの桜寿司
【材料】(2人分) 米2カップ、水2カップ、だし昆布5cm角1枚、桜の塩漬け20個、菜の花1束、醤油少々、合わせ酢(酢大さじ3、砂糖大さじ1、塩小さじ1)、卵2個
【作り方】(1)米は洗い、同量の水と昆布を加えて30分置いてから炊く。(2)桜の塩漬けは水に20分ほどつけてから水気を絞る。(3)菜の花はさっと塩ゆでし、冷水にとって水気を切る。ひと口大に切り、醤油で下味を付ける。(4)炊き上がったご飯は昆布を取り除き、熱いうちに合わせ酢を加え、うちわで冷ましながら混ぜ合わせる。(5)フライパンにサラダ油適量を熱し、溶き卵を流し入れて両面を薄く焼き、細切りにする。(6)(4)の上に桜の塩漬け、菜の花、錦糸卵を散らす。
【ワンポイントアドバイス】桜の塩漬けはさっと洗ってから少し塩分が残る程度に塩を抜き、酢飯に散らす。菜の花は塩ゆで後、冷水にとると色鮮やかに仕上がる。醤油少々で味付けをする。
※週刊朝日 2021年3月12日号