■つみたて投資枠だけを使う場合、年120万円まで買えるため月に直すと10万円の積み立て。非課税保有限度額は1800万円なので、月10万円の積み立てなら15年で枠を使い切る。個別株やETF、REITしか買わない場合は成長投資枠のみ使うことになるので、上限が1200万円に下がる。
Q:つみたて投資枠の投資対象は現行のつみたてNISAと同じ、株式投資信託等。成長投資枠で買える金融商品は一般NISAと同じ、で合っている?
A:「成長投資枠で除外される金融商品がある。個別株では監理銘柄、整理銘柄。株式投資信託やETFなどでは『高レバレッジ』や『毎月分配型』『信託期間20年未満』もNG」(金融庁、日本証券業協会、投資信託協会)
■たとえば21年に人気を博し、一般NISAでも買われていた「iFreeレバレッジNASDAQ100」(レバナス)は買えない。J-REITの投資信託などに多いが、毎月分配型のものも対象外。信託期間20年の縛りは、旬のテーマに投資するタイプなど短期での利益を狙う投資信託を排除する目的で設けられた模様。現行NISAでは外貨建てMMFなどの公社債投資信託が買えないが、新しいNISAでも同様だ。ただし約款上の種別が株式投資信託になっていれば(結果的に債券しか入っていなくても)買える。
(経済ジャーナリスト・向井翔太/編集部・中島晶子)
※AERA 2023年2月6日号より抜粋