それでも、どうしても、意地でも、東京五輪開催にこだわるのは、衆院選までに政権支持率が上がる要素が一つもないからだろう。政治の腐敗問題は次から次へと出てくるし、新型コロナウイルス対策も後手後手で、お亡くなりになった方のことを考えればやり直しは利かない。

 日本がこんな状況であっても、自分のことしか考えない政治家には呆(あき)れる。科学的根拠をさて置き、傲慢(ごうまん)にこの国のことを決めていく。こんな人たちに、この国を任せておいていいわけがない。

 先に彼らの考え方がおかしいという話を書いたが、政治家として選んではいけない人たちを選んでしまった、まずそこから正していかなきゃ。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

週刊朝日  2021年3月26日号

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