ホラン:家族の前では落ち込みましたよ。大学生のときがいちばん悶々としてたかもしれないです。授業が終わったらサッと帰ってバイトに直行していました。留学するための費用をためようと思って、バイトもいっぱいかけもちして。

林:どんなバイトをしてらしたの?

ホラン:パン屋さん、スーパー銭湯の受付、スーパーの品出しとレジ打ち、おすし屋さんのお茶出し……。私を純粋な日本人じゃないなと思ったおすし屋の常連さんから、「輸入品?」とか言われたりして。

林:今だったら差別用語ですね。滝川クリステルさんも青学出身ですけど、クリステルさんと比較されるのってどうですか。あの方もキー局の試験を落ちちゃったけど、共同テレビに入り、その後フリーアナウンサーとして活躍されて、ホランさんと経歴がわりと似てるような気がするけど。

ホラン:比較されることはありがたいんですけど、比較にならないぐらい私は中身がふつうなんですよ。おそらくキャラクターがまったく違います。私は今でも、自分はバラエティーの人間だと思ってるので。

林:あ、そうなの?

ホラン:私はバラエティー番組に育てられたと思っています。クリステルさんはずっと報道畑でいらっしゃったので、路線が違うんです。

林:でも、どうなんですか。いま「Nスタ」のキャスターをなさってるけど、「バラエティーであんまりはっちゃけると、キャスターとしてのイメージが壊れるからほどほどに」とか事務所から言われたりしません?

ホラン:ぜんぜんそんなことないです。「好きなだけ、やることやってこい」って感じで(笑)。どっちも私なんですけど、多少違うチャンネルを使ってるだけで、自分の中ではあんまり違和感なく、それぞれの分野で自然体でいる感じですね。どちらの分野においても、自分で言葉を選んで責任を持って発するということは変わらないので、どっちもエンジョイしながらやってます。

林:そうなんだ。たとえば安藤優子さんなんかはバラエティーにお出にならなかったし、「キャスター」というイメージをすごく大切にしてたような気がします。

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