■宇宙事業が救世主に

 津田さんは、ビジネスの本命はその延長線上にあると踏んでいる。宇宙空間を経由する弾道飛行が実用化すれば、地球上の2地点間の移動を飛躍的に短縮させる運航も可能になるからだ。地球上のどこでも数時間で行けるようになれば、高額の運賃設定でも一定のニーズが見込める。今後10年以内にサブオービタル旅行を本格化させ、その技術をベースに40年代までに「高速2地点間移動サービス」を開始したい考えだ。

 津田さんは言う。

「宇宙事業はいずれANAグループの救世主に化けるはずです」

(編集部・渡辺豪)

AERA 2021年4月19日号

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