梶谷隆幸選手(c)朝日新聞社
梶谷隆幸選手(c)朝日新聞社

 主力を欠いても大崩れせず、白星を重ねるのが王者たるゆえんだろう。巨人丸佳浩、中島宏之、若林晃弘、ウィーラーと主力の4選手が新型コロナウイルス感染で戦線離脱する中、目下3連勝中で8勝6敗3分けで首位・阪神と3ゲーム差の2位と好位置につけている。

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「チーム状況が悪いと言われて、阪神、広島に敵地でカード負け越しましたが、3戦目に勝って同一カード3連敗は免れている。同一カード3連敗はシーズン序盤でもダメージが大きいが、1勝2敗なら問題ない。その後に3連勝ときっちり貯金を作っている。勝ち方を知っている選手が多いし、主力がそろえば白星は積み重なっていく。原監督も百戦錬磨の名将ですから長いペナントレースを見据えて、今は戦力を見極めながら戦っていると思います」(スポーツ紙巨人担当)

 上昇の兆しは見えている。貧打で苦しんでいたが、11日の広島戦(マツダ)は12安打9得点で快勝。打撃不振だった4番の岡本和真も初回に相手先発・野村祐輔からバックスクリーンに先制2ラン。今季15試合目で待望の初アーチで打線が一気に活気づいた。

 原監督の「我慢の起用」で復調の兆しが見えたのが梶谷隆幸だ。DeNAからFA移籍し、リードオフマンとして開幕から1番で起用されていたが打率1割台と調子が上がらず、7日の阪神戦以降は2番、3番に打順を変更。11日の広島戦(マツダ)は6番に下がり、5打数無安打で打率.153まで下降した。

 同じくDeNAから加入した井納翔一は移籍後初登板となった3月31日の中日戦(バンテリンドームナゴヤ)で1回0/3で5安打4失点KOを喫すると、2度目のチャンスを与えられることなく即座にファーム行きを命じられた。梶谷も今後の起用法に注目が集まったが、原監督は6番から再び3番に戻した。13日の中日戦(東京ドーム)で難敵・大野雄大から初回に中前適時打を放つなど、移籍後初のマルチ安打。14日の同戦も5回に右腕付近に死球を受けて途中交代したが、3回に右中間へ15試合ぶりとなる2号2ランを放った。

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