左上から時計回りに、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長、NTTドコモの井伊基之社長、KDDI(au)の高橋誠社長、楽天の三木谷浩史会長兼社長 (c)朝日新聞社
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(週刊朝日2021年4月23日号より)
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 菅義偉政権の「値下げ」号令に端を発し、今年3月下旬からサービスがスタートしたドコモ、au、ソフトバンク楽天モバイルの格安の新料金プラン。いずれも月額2千円台と安く、上手に利用したいところ。自分のライフスタイルに合ったお得なプランをどう選べばいいのか、考えてみた。

【スマホ新プラン選びのフローチャートはこちら】

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 NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3キャリアが打ち出した新プランの共通点は、低価格で20ギガバイト(GB)まで高速通信が利用できること。最新技術の5Gにも対応している。月額基本料金(税込み)は、いずれも2千円台。従来の大容量プランが軒並み月額6千円超なので、月々のスマホ料金を半額以下にすることも可能だ。

 さっそく乗り換えねば、と動く前に注意点がある。大手3社の新プランはどれもオンライン契約専用。ユーザー自身が契約から端末の起動まで行わなければならない、いわば“自己責任プラン”だ。スマホ安全アドバイザーの鈴木朋子氏が言う。

「店頭サポートが受けられない点は要注意です。特に他社のプランに乗り換える場合は、ユーザー情報・電話番号などを識別する『SIMカード』を自分で入れ替える作業が必要。手順がわからず店頭で聞いても、対応してくれません。UQモバイルなどの格安スマホに乗り換える手順とほぼ同じなので、格安スマホを利用している家族や友人を頼るのもいいでしょう」

 記者も客として各社のショップで新プランについて尋ねてみたが、auとソフトバンクは受付非対応。店員から「お客様と同じ知識しかありません」と門前払いを食らった。ドコモは説明こそしてくれたが、店員のテンションがやや低い。唯一元気な対応だったのは、店頭契約が可能な楽天モバイル(以下、楽天)だけだった。スマホ事情に詳しいITジャーナリストの三上洋氏が語る。

「大手3社の公式ショップは大半が第三者資本による代理店ですが、彼らは新プランの契約をさせてもらえず、サポートをしてもお金が入らない。ショップに払うコストがなくなることも、格安プランが安い理由の一つです。代理店にとっては打撃で、『卸が直接売るなよ』と怒っているでしょうが……」

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