ついに完結した『進撃の巨人』。現在発売中の『AERA English 2021 Spring & Summer』(朝日新聞出版)では、英語参考書『進撃の英語』の著者に「ハマれる英語の勉強法」を聞いた。これで三日坊主の日々を「駆逐してやる!!」(I’m gonna destroy them!!)。
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数年前に取材した海外留学中の日本人学生が、こんなことを言っていた。
「日本のことで一番聞かれるのは『進撃の巨人』の話。最新話はどうなっているんだとか、あのセリフについて日本人はどう思うんだとか、とにかくすごい人気なんですよ」
謎の生物「巨人」と人類の壮絶な戦いを描き、国内外で高い人気を誇るマンガ、『進撃の巨人』。11年半に及ぶ連載が4月発売の「別冊少年マガジン」(講談社)で完結し、最終巻の発売を6月に控えている。
■学習にハマれないなら教材にハマればいい
英語、ドイツ語などの翻訳版も多く出版されている『進撃の巨人』だが、英語学習教材の題材にもなっている。その名も、『進撃の英語』。この本は、日本語版コミックと『バイリンガル版 進撃の巨人』(KODANSHABILINGUAL COMICS)から引用された英語版コミックを並行して読みながら英語を学ぶ総合学習書だ。解説のページには、コミックのセリフが例文として多数紹介されている。
学習書の題材にマンガを選んだ第一の理由として、著者の廣政愁一さんは「継続のしやすさ」を挙げる。映像学習サービス会社の代表取締役を務める廣政さんは、大手予備校で長年受験生指導にあたった英語教育のプロだ。
「英語学習で一番難しいのは、継続することだと思っています。でもマンガを教材にすれば、続きが知りたいからどんどん読み進められるし、途中でやめられなくなる。学習にハマれない人は、教材にハマればいいんです」
廣政さんがそう語る背景には、「教材にハマって英語が好きになった」自身の原体験があるという。
「高校時代、夏休みに『風と共に去りぬ』の書き写しに挑戦したことがあって。1000ページ以上ある長編ですし、初めはまったく気乗りしなかったのですが、途中から読むのが楽しくなり、文字を追う目に手が追いつかなくなりました。読むのが楽しくて、早く先に進みたいと思うあの気持ちを、ぜひみなさんにも体験してもらいたいですね」