「学校に行きたくないと言っている子供を無理やり行かせるのは、その子供にとっていいことなのかなと思う。不登校の子供が増えてきて、自殺する子供が問題になっている。行きたくない学校に無理やり行かされて命を絶つ道を選んでしまった子供もいるわけであって。行きたくない子供を無理やり行かせるのも罰則があってもいいかなと思う。子供は学校に行くか行かないかを選ぶ権利がある。その権利を親が奪って強制的にいかせて心の傷を折ってしまうと一生残る。それに対して罰則がないのはおかしいかな」と持論を展開した。

 ただ、「生きていれば後悔することはあると思う。自分で選んだ道で後悔するならば、そこから学んで活かしてもらいたいと思っている。兼近さんの言う“リスペクト”という部分に(ゆたぼんが気付くことに)ついては、これからだなと思う。親が教えるものではなく、自然と気づいていってくれるかなと思うし、本人も(テレビを)見ていると思うので、すごくいいアドバイスになったと思う」と兼近への感謝を口にした。

 兼近は中村氏がゆたぼんに注ぐ愛情を理解した上で、「そういう愛情は子供として嬉しいと思う。『長いものに巻かれつつ、光れ』ってゆたぼんみたいな子供に言いたくて。突出することがかっこいいという時期だと思うけど、長いものに巻かれながら、その中で光ったり、ちょっと飛び出るのがベストというか、誰にも嫌われずにすむ。角を立たないようにというのは覚えてほしいなと」と望んだ。

 ゆたぼんの「中学校不登校宣言」については、茂木氏が擁護の姿勢を示し、元2ちゃんねる管理人で実業家のひろゆき氏は父親の中村氏を痛烈に批判。人気ユーチューバーのシバターは学校の素晴らしさを伝える動画を配信するなど、様々な著名人が意見を語っている。

 今回の兼近の持論にはSNSやネット上で称賛のコメントが多く寄せられた。

「心に響く”凡人のすごさ”本当にそうだなと思った。兼近さん、時折こういうグッとくることを言う。苦労しているんだろうなと感じるとともに こういうこと言えるまで考え悩み抜きまた良い人にも出会えているんだろうな。言葉かわしてきたんだろうなと思った。尊敬します」

「色々な人がゆたぼんの不登校について意見を言ってきたけど、兼近の言葉が一番響いた。長いものに巻かれつつ、光れは本当に明言。兼近は高圧的に言うのではなく、ゆたぼんやお父さんの考えに理解を示した上で本気で心配してくれている。ゆたぼんがこの言葉の意味を理解するのはまだ先になると思うけど、お父さんは理解してほしい。そうなれば考え方も学校に行くことに対しての考え方ももう少し柔軟になると思う」

 高校に2日しか通わなかった兼近が自身の苦労談を交えながら話した学校の重要性は、中村氏だけでなく子育てに携わる親や教育者にとっても貴重な意見になっただろう。(梅宮昌宗)