そもそも「ツイッター速報」は発信者が特定されていないアカウントで、その見出しや内容のファクトは曖昧。ツイッター上でのリツイート行為について、昨今、司法が「自身の発言と同様に扱うべきだ」「投稿に含まれる表現が他人の品性や名声などを低下させないか、相応の慎重さが必要だ」という判断を示している中で、自衛隊のアカウントが不正確な情報の拡散に一役買っていることになる。

 陸上自衛隊真駒内駐屯地のツイッターは4月以降、変質している。同アカウントを運用する「中の人」の一連のリツイートは、ネットスラングで言う「中国ディス」「立憲ディス」「自民党アゲ」「靖国アゲ」を多く含み、いわゆる「ネトウヨ」的。特定の団体の「反中共」アカウントもフォローしている。

 ツイッターには、自分が自衛隊真駒内駐屯地の関係者であることを明かした上で開設された「サイロの中の人」という個人アカウントもある。真駒内駐屯地にある「サイロ隊舎」をもじったものだ。「陸上自衛隊 真駒内駐屯地」の「中の人」と、この個人アカウントが同一人物によるものかどうかは定かではないが、「サイロの中の人」は関係者にしか撮影できない駐屯地内部の写真を公開、「ツイートが気に入ったら私でなく駐屯地をフォローお願いします」と呼びかけている。ツイートは輪をかけて偏った内容だ。

 陸上自衛隊「真駒内駐屯地」の広報部に複数回、見解を求めた。最初は「事実を確認する」と対応したが、その後、返信も応答も途絶えた。今後、広報部からの回答があり次第、追記する。

(編集部・中原一歩)

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