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スマートフォンアプリ「ウマ娘」が大人気です。競馬をモチーフとしたコンテンツで、ゲームはリリースから3カ月で世界3位の売り上げをあげました(アメリカ合衆国の調査会社Sensor Towerが2021年5月10日に発表したモバイルゲームの収益ランキングより)。日本語のみの配信で、リリースから3カ月で世界3位というのは、驚異的な数字です。ダウンロード数も700万ダウンロードを突破しており、まさに破竹の勢いです。「ウマ娘」は、これまでになかった切り口でのコンテンツで、非常に興味深いため、今回の記事では、人気の秘密を解説していきます。
「ウマ娘」が、他に多数あるVtuberやアプリのゲームや美少女系アニメなどのコンテンツと大いに異なる点は、「競馬」をモチーフにして、整合性を高めていることです。競馬は、皆さんもご存じの通り、実際に行われている現実のコンテンツで、競走馬も実際にいるリアルな存在です。この「現実のこと」をフィクションに取り入れたことが「ウマ娘」の人気の一因です。
現実をフィクションに取り入れることは、大河ドラマや歴史ゲームなどでも行われていますが、「歴史」よりも「競馬」は非常に層が厚いジャンルです。競馬ファンは人数も多く、馬に対して思い入れも強いです。なおかつ、競馬は、ゴルフや釣りや麻雀などと同様に中年男性のファンが多いジャンルです。中年男性いわゆる「オッサン」をファンにつけたことも、ウマ娘が従来のコンテンツとの大きな違うポイントです。
中高年の男性は人口分布でも人数が多い上に、可処分所得(使えるお金)も若者に比べて高い層です。YouTubeでも、若年層向けにコンテンツを出したがる企業は非常に多いのですが、高い売上をあげたい場合、中高年向けのコンテンツを出す方が若い層を狙うよりも効率が良いのです。「ウマ娘」の売り上げがリリースからわずか3ヶ月で世界3位に躍り出たのも、中高年のファンが多いためだと思われます。さらに言えば、競馬のファンは現実でも馬に課金するため、ゲーム内でも課金をしやすい層です。「課金」に対するハードルが低いのです。ターゲット層が売上を押し上げたといえます。