独立ができるかどうかを議論する場ではなく、独立する前提で研究を進めるという。年に2回、学会大会を開き、独立のプロセスや独立後の経済政策や政治のあり方、琉球諸語の復興などを研究し、広く国際社会に訴えるとともに人材も育成する。
独立なんて大げさな、と感じる人も多いだろう。だが、「独立は決して非現実的な夢物語ではない」と言うのは学会設立委員の松島泰勝・龍谷大学経済学部教授(50)=石垣市出身。専門は島嶼(とうしょ)経済学で、沖縄と同じように米軍基地のあるグアムや、人口約2万人ながら共和国として独立したパラオで長期間研究した。
「独立に必要なのは住民の意志と国際社会の承認だけで、日本の承認はいりません。琉球内に独立を求める声が強まり、県議会などで意志を示せれば、国連の支援を得て住民投票を実施し、独立宣言。各国から国家承認をもらえばいいんです」
と具体的な道筋も描く。
(文中、一部敬称略)
※AERA 2013年6月24日号