——演じる楽しさを尋ねると、「自分じゃない人生を演じられるところ」と即答する。

浮所:僕、アイドルをしている自分を「演じている」感覚ってまったくないんですよ。家にいる僕と、クイズ番組とか、「VS魂」とかバラエティーに出てるときも同じ。でも、俳優業をさせていただいているときだけ、いつもの自分と違うんです。スイッチが切り替わるような感覚があって……、朝起きたら有馬くんのモードになるというか。それがすごく楽しくて面白かった。作品のなかだけでも、自分じゃない人の人生の一部を歩けるなんてすごいと感じますし、もっともっと勉強して、いろんな役に挑戦して経験値を積んでいきたいです。

■2日目には仲良しに

——真剣に演技と格闘しながらも、オフの時間には共演者と本物の同級生のように、つかの間の“青春”も楽しんだ。

浮所:主要メンバーが揃う、海のシーンでは撮影の合間にみんなで普通にふざけあったりして、シンプルに楽しかったです。僕、現場の雰囲気を明るく盛り上げる、みたいなことはわりと得意なんです。初対面でも自分から話しかけにいきますし、映画とかバラエティーとか関係なく、共演者の方は事前にネットなどで勉強して共通点を見つけておいたりするので、今回も現場に入って2日目にはみんなとすごく仲良くなっていました。お昼ご飯を食べながら「俳優さんって普段どういうことをしてるの?」「アイドルってどういうことをするの?」みたいな他愛もない情報交換をすることも新鮮で楽しかったですね。

 そう、みんなでお祭りに行くシーンがあるんですが、それは僕が個人的に憧れていた“ザ・青春”のシチュエーション。浴衣とか甚平を着て、綿飴を買ってチョコバナナ食べて、射的で遊んで……あぁやってみたかったなぁ~。想像しただけで楽しい!(笑)

「現実にそんな体験はもうできないだろうなぁ」と嘆いてみせたが、アイドルは幼いころから憧れてきた職業だ。14歳でジャニーズに入所し、夢と学業を両立させてきた。2020年には立教大学に進学。現在は、“高学歴アイドル”としてクイズ番組やバラエティー番組でも大活躍している。

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