放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は「神バナナチーズケーキ」(アグレボヘルスフーズ)を取り上げる。
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芸能人が贈り合う代表的なモノとして祝花がある。コンサートや舞台をはじめ、有名人が関係している飲食店や美容サロンの開店時などには、多くのスタンド花や胡蝶蘭が並ぶものだ。が、コロナ禍の今は、祝花を辞退している人が大半。何をするにも人の数を極力少なくしているため、花屋さんの出入りも制限の対象になっているのである。
さらに、楽屋挨拶もできないので、菓子類の差し入れも激減。というワケで、芸能人同士の贈りモノは「話題性の高いモノ」を「取り寄せて」「自宅宛てに」がトレンドとなっている。
そこで注目されているのが、大分県由布市のアグレボヘルスフーズ。ヘルシーで美味しいジビエグルメをネット販売し、グルメ芸能人には有名だった。コンセプトは「清く正しく、我がままな食事」だ。
同社が著名なレストランシェフらと共同開発しているのが、オリジナル商品「スターシェフライン」。なかでも注目すべきが、フランス料理店『LATURE/ラチュレ』と組んだ「神バナナチーズケーキ」だ。
『LATURE』は、『ミシュランガイド東京2021』に新設された「グリーンスター」(フードロスの削減、森林活性化に寄与、環境に配慮する生産者の支援など、都心にありながらできる取り組みを積極的に推進している)に選出された6軒のうちの1軒で、一つ星を4年連続獲得している名店。
一方、「神バナナ」とは、完全無農薬で皮ごと食べられる人気の取り寄せグルメ。「神バナナ」1本分のペーストを、オーストラリア産フィラデルフィアクリームチーズに練りこんだのが「神バナナチーズケーキ」だ。ケーキの下地となるクッキーは、サクサクした食感を残すため、手作業で一つ一つ焼き上げるという。
冷凍で届く同品は、冷蔵庫で3~4時間ほど解凍して食べるのが通常。だがこれからの季節には、解凍時間は小一時間と短縮し、セミフレッド(半解凍)感覚で食べるのもオススメ。
すでに「食べログモール」のスイーツ部門では1位を獲得。極め付きは、“食いもんマニア”の異名をもち、グルメ番組での熱いトークと偏愛で異彩を放つ俳優の高嶋政宏さんが夕刊紙のコラムで、「包容力が違う」「高貴」「とにかく神」と大絶賛したこと。
夏のギフトに最適だ。
山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める
※週刊朝日 2021年6月18日号