――その後も順調だったのでしょうか。

 それが、株を始めて3年ぐらいたった頃にリーマンショックが起きて……。買った株の価値が半分になってしまいました。当時の投資額は100万円くらいだったので、損失は50万円ほどでしたが、20代の自分にとっては生活に関わる大金です。「これはしっかり勉強しないとお金を失ってしまうぞ」と思って、本格的に勉強するようになりました。

――どのような勉強を?

 まずはチャートの見方や会社の業績の見方など、基礎中の基礎から勉強しましたね。そうしたらリーマンショックから明けておよそ3年後、30歳になる頃には、ある程度の利益を積めるようになっていました。投資も仕事と同じで、3年ぐらいはじっと耐えて、経験を積む時期。株とともに本業のグラビアの仕事もある程度は軌道に乗ってきて、30手前で仕事も投資も安定するようになったのは良かったなと思います。

――杉原さんは過去の取材で、すでに資産が1億円を超えていると明かしています。今もコロナ禍で投資環境が激動していますが、安定的に資産を増やすコツはなんですか。

 長いスパンで見て売買を繰り返す大型株(日経225に入っているような大企業)と、割と短いスパンで見て売買するマザーズ銘柄のような新興企業を分けて、ざっくり売買タイミングを計画しておくことが増やすコツですかね。

 あとは欲張らない。売り時のパーセントをあらかじめ決めておいて、そのパーセントまで株価が上昇したらきちんと売る事が、利益を逃さないコツです。

 リーマンショックやコロナをはじめ、10年スパンで1度は必ず、想像もしなかったようなことが起きています。そのたびに資産は半減してしまいますが、半分になってもいずれはもとに戻るというのが分かっているので、コロナショックの時は、リーマンショックほどの不安はありませんでした。株価が半分に下がったら、いずれ上がって倍になる。悲観的に構えないほうがいいのではと思います。実際、株価がこんなに下がることはなかなかないので、これをチャンスと思って投資を始めた人が次々に成功しています。

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離婚しても「マインド」に変化はない