Q 単1電池、単2電池などの「単」って何?
A 「一つの電池」という意味
 最近はあまり見かけなくなりましたが、ラジコンや楽器などに使われる長方形の乾電池(9V形)は、中に電池が6個入っている構造です。昭和の初期までは、電池は一つではなく、このように複数を組み合わせたものが一般的で、それらは「集合電池」とよばれました。やがて、技術の進歩により一つで使われるようになると、それを一つの電池という意味で「単位電池」とよぶようになりました。この「単位電池」の「単」に、大きさの順番で1から5までの数字をつけたのが現在のよび方で、1942(昭和17)年以降に順次、よばれるようになりました。

Q 「腑に落ちない」の「腑」とは?
A 臓腑のこと

「臓腑」とは心臓や肝臓などの五臓と、大腸や小腸などの六腑のことで、広く内臓を表します。そして、「腑」は臓腑を表すほか、心の底という意味もあります。つまり「腑に落ちない」とは、食べたものが胃や腸などに落ちてこずにつかえている状態、聞いた話などがすんなり心の底に落ちてこない状態などを表します。そこから、物事に納得できないことの意味で用いられています。

Q 「道具」になぜ「道」の字があるの?
A 「仏道の具」が元になっている

 もともとは、「仏道の具」の意味です。「三衣一鉢(さんえいっぱつ)」とよばれる大衣、上衣、下衣と鉢、生活用具など、修行に必要な最低限の道具です。これが、目的を果たすために使う用具、手段などの意味で、広く一般社会でも使われるようになったのです。

Q 「お払い箱」という箱があるの?
A 伊勢神宮のお札などを入れる箱のこと

 かつて、伊勢神宮の御師(おし)という神職の人が、年末になると信者の家にお札や暦を配ってまわりました。そのお札などを入れておく箱を「お祓い箱」といいました。新しいお札が届くと、古いお札は不要になることから、処分するという意味の「お払い」とかけて、不要になったものを捨てることや使用人を解雇することを「お払い箱」というようになったといいます。

Q 「指切り」はわかるけど、「げんまん」って何?
A 「拳万」と書いて拳骨1万回を表す

 約束を守るしるしとしての、「指切りげんまん」を知らない人はいないでしょう。あとに続く「針千本のます」だけでも約束を破ったときの罰としては十分過激ですが、「げんまん」はさらに拳骨で1万回ぶたれてもよい、という意思表示といわれています。また「指切り」も、江戸時代の遊女が好意をもった客に誓約のしるしとして小指を切って贈ったことが由来とされています。子どものころは気軽に交わした「指切りげんまん」ですが、実は相当な覚悟が必要なのです。

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「管を巻く」の「管」って何?