「管理栄養士の監修のもとで、低糖質・低カロリー、高たんぱく質のメニューをそろえています」と運営会社イングリウッドは説明している。
各社とも、高齢者だけではなく、コロナ禍でデリバリー食に慣れた若者にも宅配食を広げたい思惑があるようだ。ざっと調べただけで数十の宅配弁当ブランドがあり、それぞれが独自のサービスを展開している。
試すにしても、いったいどれを選べばいいのだろうか?
ライターの「こせたん」さんは、これまでに1300食の宅配食を実食し、その感想をブログに書いている。
「数年前には宅配食事業者も数えるほどしかありませんでしたが、コロナ禍を経て多くの企業が参入しています」と話す。
宅配弁当を選ぶときに一番大切なのは、配送方法なのだという。
「現在は冷凍、冷蔵、常温と三つの方法がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります」
まずは、配送方法としては最も多い冷凍でのお届け。多くが一度に5~10食分が届く形を取り、クール便が基本となる。配達日時も指定できるが、クール便はいわゆる「置き配」ができないので、受け取るために家にいなければならない。弁当の値段に加えて配送料がかかるのもデメリットだ。
「定期購入なら割引や無料になるものもありますが、だいたい1食分当たり100円程度の送料がかかると考えたほうがいい」と、こせたんさん。
常温で配達してくれる業者は地域密着型が多く、地域を巡回するため送料は無料という業者がほとんどだが、時間の指定が難しい欠点もある。「いつも家にいて受け取れることが前提になってしまいがち」(こせたんさん)。
冷凍と常温の中間に位置するのが冷蔵配送だ。こちらも多くは巡回配送だが、常温配送と違って夜まで保冷ができる置き配ができるのが最大のメリットだ。
「冷凍ほど保存はきかないので遅くともその日の夜までには食べなくてはなりません。味や値段も大事ですが、自分の生活に適した受け取り方法で配達してくれる業者を選ぶのが先決です。一人暮らしで仕事がある場合は、配送日時を指定して受け取れるクール便の冷凍弁当が適していると思います」