料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「キムチのチヂミ」。
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日本でも人気の韓国生まれのチヂミ。具材はお好みですが、今回は豚肉にキムチとニラを加え、お酒に合うピリ辛に仕上げました。
生地作りにはコツが。まずは卵をしっかりと溶きほぐすことがポイントです。ここに粉を入れますが、ダマができると粉っぽい味になってしまいます。薄力粉と片栗粉をふるいにかけながら溶き卵に加えると、ムラなく混ざりやすいですよ。粉は薄力粉以外に片栗粉も入れると、外はパリッと中はもちっと仕上がります。
生地の表面を香ばしく焼くために、最初にフライパンにゴマ油をたっぷりと入れ、よく熱してから生地を流し込むようにしてください。そして生地の表面が固まったら裏返します。この時、フライパンの縁からゴマ油を流し入れると両面パリッと焼き上がります。
たれは醤油に黒酢や柚子、一味唐辛子を合わせ、キレ味のあるさっぱりとした風味に。生地にイカや海老を入れたり、納豆も意外と合うので冷蔵庫にある材料でいろいろお楽しみください。
(構成/沖村かなみ)
■キムチのチヂミ
【材料】(2人分) 豚こま切れ60g、ニラ1/2束、キムチ60g、卵2個、薄力粉80g、片栗粉大さじ1、水100ml、塩小さじ1/4、ゴマ油大さじ3、たれ(醤油大さじ2、黒酢大さじ2、白煎りゴマ大さじ1)、柚子1個、一味唐辛子少々
【作り方】(1)豚こま切れとキムチは粗く、ニラは長さ5cmに切る。(2)ボウルで卵をよく溶きほぐし、薄力粉と片栗粉をふるいにかけながら加える。塩、水を加えてムラなく混ぜ合わせ、(1)を加えて混ぜる。(3)フライパンにゴマ油大さじ2を入れてよく熱し、(2)を流し入れて焼く。(4)生地が固まったら裏返し、残りのゴマ油を縁から流し入れ、焼き色をつける。(5)(4)を切って皿に盛る。たれの材料を合わせて器に入れ、柚子の輪切りをのせ一味唐辛子をふる。
【ワンポイントアドバイス】薄力粉と片栗粉はふるいにかけながら溶き卵に加えると生地がダマになりにくい。
裏返したらフライパンの縁からゴマ油を流し入れると、両面香ばしく焼ける。
※週刊朝日 2022年12月16日号