カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
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写真はイメージ(GettyImages)
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 オッサンたちが発する“今のテレビって……”というテレビ論。お笑い芸人のカンニング竹山さんは、もう、テレビを語ることはナンセンスなのでは? 若い世代が見ているのはそこじゃないと持論を展開する。

【アンケート結果】テレビを見ていて信用できないと思う人1位は?

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 新型コロナウイルスのワクチン職域接種が始まっていますが、吉本興業さんは事務所単位で職域接種をするそうです。テレビ局でも職域接種を進めていて、僕はテレビ局で接種する予定になっています。各局、対応は様々なようですけどね。

 そんな折、“テレビって……”って議論についてふと思ったことがあるんです。テレビってどうなんだろかとか、テレビとインターネットとの棲み分けはどうなるのかとか、テレビ論とかメディア論とか、今まで色々語られてきたと思う。テレビの復活はないのかとか、そういうネットニュースが出ると賛否の意見が書き込まれて盛り上がる。

 でも最近、この議論、もう違うんじゃないか? って思った。なんで違うんじゃないかと思ったかというと、テレビ論を語るっていうのが、もうオッサンの論理なんですよね。テレビでがっつり育ったオッサンが言っている論理だなと思った。

 今テレビ番組に出演している若いタレントさんとかはテレビがこれからどうなっていくとか考えてもいない。夜、とある番組を見ていた時に、芸人さんたちがテレビ論を話す企画の番組があって、なんだか温度差があるなぁと思った。テレビの仕事をしている人たちなわけだけどなんだか温度差を感じた。この番組を見ていて気付いたのが、僕ら世代の人たちが後輩に押し付けているんだと思うんですよね。若い子はそんなこと全然考えてもいなくて、テレビってこれからどうなるの?って言っていること自体ナンセンスなんだと思う。

 今、テレビというメディアがあり、YouTubeがあり、ネットのメディアがあり、若い視聴者の子も出演している若いタレントもそれらを住み分けさせていなくて、好きなものを好きな時に観る。自分の部屋ではYouTubeを観るとか、好きなタレントが出ている時はテレビを観るというスタイル。若いタレントもテレビに出なくてもYouTubeだけでいいという人もいる。テレビ番組でなくても仕事は仕事だから。

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テレビがどうなろうが若い世代は興味がない