写真はイメージ(c)GettyImages
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富山大学の種市医師(ケアネット提供)※種市医師のオンライン講演は8月31日まで以下からアクセス可能。会員登録が必要(https://carenetv.carenet.com/series.php?series_id=404)
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オランダのコロナによる年代別死者数(2021年7月10日時点、種市尋宙医師調べ)
オランダのコロナによる年代別死者数(2021年7月10日時点、種市尋宙医師調べ)

 夏本番が近づくなか、マスクをつけると息苦しさを感じる機会も増えてきた。小さな子どもは自ら苦しさを訴えられないため、日本小児科学会は、乳幼児、特に2歳未満のマスク着用は「危険」と訴えている。一方、6歳までの未就学児が通う保育園や幼稚園では、自治体や施設によって「つけさせる」「つけさせない」の判断が分かれている実態がある。未就学児のマスク着用への考え方や着用時の子どもの熱中症対策について、複数の医師に見解を聞いた。

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「暑い中でマスクをしている子どもたちを見て、苦しいし嫌だよね、とかわいそうな気持ちになります。でも、マスクをしていればたとえコロナ感染者が出たとしても濃厚接触者なしでこども園では通常保育が続けられる。現状、子どもと園を守るためにはマスクの着用は仕方ないのかな、と思います」

 そう話すのは、都内の認定こども園に勤める幼稚園教諭のAさん。Aさんのこども園は区の指導に基づき、園児たちのマスク着用を徹底しているという。

「ただ、夏になり気温も上昇しており、外遊びや鬼ごっこのときは、様子を見てマスクを外すよう声をかけています」

 一方、都内で保育士をするBさんの保育園では、親の要望や、子どもに鼻水や咳などの症状がある場合を除き、園児たちにマスクの着用は義務づけていない。「5歳以下の子どもは必ずしもマスク着用にこだわらなくてよい」というWHOの基準(後述)などに基づくものだという。

「呼吸困難や熱中症のリスクも考慮して、私の勤務する保育園の子どもたちは基本的にマスクをつけていません。ただ、近所の公園に遊びに行くときなど、地域の方に“なんでマスクをしていないのか”“マスクをしていない子どもたちが集団で遊んでいる”と意見をもらうことがあります。マスクにはリスクがあることを伝えたり、行く公園を選んだりする必要が出てきました」(Bさん)

■国や機関によって異なる年齢基準

 日本小児科学会は「乳幼児のマスク着用には危険があります。特に2歳未満の子どもでは、気をつけましょう」として、以下のメッセージを出している。

「乳幼児は、自ら息苦しさや体調不良を訴えることが難しく、自分でマスクを外すことも困難です。また、正しくマスクを着用することが難しいため、感染の広がりを予防する効果はあまり期待できません」(日本小児科学会ウェブサイトから)

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欧州は「13歳未満」マスク不要