小川糸さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・高野楓菜)
小川糸さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・高野楓菜)
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小川糸 (撮影/写真部・高野楓菜)
小川糸 (撮影/写真部・高野楓菜)

 現在、著書『ライオンのおやつ』がドラマ化され、NHKのBSプレミアムで放映中の作家・小川糸さん。その丁寧なライフスタイルも人気です。静かでミニマルな暮らしの小川さんと、華やかでエネルギッシュな作家・林真理子さん。対照的な二人のやりとりが楽しい対談でした。

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前編/作家・小川糸が語る死「もしかしたら気持ちいいかもしれない」】より続く

*  *  *

林:小川さんは最初の作品からパソコンで書いてますか。

小川:はい。林さんは今も手書きですか。

林:全部手書きです。

小川:すごいですね。書く前に、構成が全部できてるんですか。

林:書き出すと出てくるんです。みんな「間違ったときどうするの?」って聞くんだけど、線を引いて終わりです。だからメチャクチャ汚いですよ、原稿は。もし今からパソコンにしたら、文体が変わってくると思う。恋愛小説を書く人は、手書きが多いっていう話も聞いたことありますよ。

小川:でもパソコンに慣れると、「この漢字、どう書くんだっけ」なんてことがよくあります。

林:手書きでも、加齢とともにどんどん忘れてきて、サイン会のとき、ため書きの方の漢字が書けないと「ごめんなさい、最近はパソコンなので」とか言ってごまかします(笑)。ところで、最新刊の『とわの庭』は、生命力の糧が、自分を捨てた母親に対する思い出だけという胸がえぐられるような小説でしたけど、山本周五郎賞の……。

小川:候補になっただけなんですよ。

林:小川さんって、こんなに本が売れて評価が高いのに、不思議と賞には恵まれていないんですね。

小川:はい、賞にはご縁がなくて。

林:『ライオンのおやつ』なんか、賞の候補に絶対なるべきだと思うんですけどね。本屋大賞はどうだったんですか。

小川:2位だったみたいです。

林:なんでいつもスレスレなんですか(笑)。

小川:いつもそうなんです。1位になる人生ではないんです(笑)。

林:でも、小川さんの本って、英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語、イタリア語に翻訳されているんでしょう? すごいですね。おいしいものを愛する人の心というのは、世界各国普遍的なことなんですね。

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