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 7月23日の開会式でショーの演出担当を務める元お笑い芸人の小林賢太郎氏が東京五輪・パラリンピック組織委員会に22日、電撃解任された。

 小林氏はお笑いコンビ・ラーメンズで活動していた時のコントで、人の形に切った紙が数多くあることを説明するのに「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」などと発言していた。

 米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は、「どんな人にもナチスの大量虐殺をあざ笑う権利はない。この人物が東京五輪に関わることは600万人のユダヤ人の記憶を侮辱している」と声明を発表。小林氏にネット上で批判の声が殺到していた事態を受け、組織委は即座に解任に踏み切った。

「またか…」と思った人は多いだろう。過去の障碍者いじめで東京五輪開閉会式の音楽担当だった小山田圭吾氏が辞任し、絵本作家・のぶみ氏も学生時代の教員への嫌らがせ、障害児への発言などが問題視され、オリパラの文化プログラムの出演を辞退している。

 一般紙の五輪担当記者は厳しい口調でこう批判する。

「組織委の身辺調査が甘すぎる。人種差別は最もデリケートにならなければいけない。本人にその意思がなかったとしても、受け手が差別と感じるような言動は言い訳できない。未然に防げた不祥事です」

 スポーツ紙の芸能担当もこう話す。

「小林さんはラーメンズ時代にシュールで独特な世界観の笑いが人気だった。中毒性が高くハマる人はハマっていましたが、毒舌な部分は一歩間違えれば人を傷つける恐れがある。マニア受けはしますが、大衆に迎合する笑いではないですね。五輪、パラリンピックの開閉会式で制作、演出が決まった時も、一部のファンの間では『ユダヤ人大量虐殺のコントをしていた人を選ぶなんて組織委は正気じゃないな』と話題になっていました。多分、組織委はこのコントを知らなかったのでしょう。調べればすぐ出てくるのに…」

 今回の解任劇にSNS、ネット上では、落胆や失望の声が相次ぐ。

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組織委の無責任体質を批判