文春報道を真っ向から否定したのだ。アナウンサーの職歴「(株)時事通信社の金融専門放送のアナウンサー」についても疑惑が報じられているため、職務内容を質問した。

 「2001年から2006年まで時事通信社が運営していた金融経済専門放送で、証券会社、銀行の投資情報部やトレーディング部、個人投資家向けに、株価の実況、政治経済ニュース、その他、アナリスト、ストラテジストのインタビューなども伝えておりました」

 2019年の神奈川県議選に出馬する前には神奈川県愛甲郡に自宅の住所を移し、今回の都議選で世田谷区居住となっている点に関しては、「いずれも選挙区内に転居し居住しています」 と回答した。神戸学院大学の上脇博之教授はこう指摘した。

「神奈川県議選と都議選で使い分けて、地元の小学校を選挙広報に書いたということは、有権者は相当長いことその小学校に在籍したと思いますよね。立候補するために住所を移しているような感じもします。学歴詐称が疑われているのですから、ちゃんと説明責任を果たすべきではないでしょうか」

  また土屋氏が所属する自民党東京都連は都議選の「惨敗」を巡って、執行部の責任を問う声が上がっているという

「都連として、4年前の2017年の都議選で大敗北した時から幹部は誰も責任を取っていない。今回も結果的には負けに等しい。なのに誰もケジメをつけた人がいない。誰かにケジメをつけさせたくて、怪文書まで出ています」 (落選した都議)

 AERAdot.編集部では党内で出回っている怪文書を入手。 都連幹部 A氏の候補者選定などに関する疑惑が記され、「辞職を求める」となどと記されていた。

「Aさんはずーっと都連の職員をやってきた大物。安倍前総裁に請われて定年を特例的に延長したのも有名な話で、カネと公認権をずっと握ってきました。ずっと交代しないのは、代わりに仕切れる大物がなかなかいないということでしょう」 (東京都連関係者)

 都議選の「祭りのあと」の後始末は誰がつけるのだろうか。
(AERAdot.編集部 上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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