東京都議選という「祭りのあと」のスッタモンダが続いている。
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小池百合子都知事が特別顧問を務める都民ファーストの会(以下は都民ファ)では、都議選期間中の2日、無免許運転していたことがバレた木下富美子都議(54)。
選挙前の2日、免許停止中に車を運転し、人身事故を起こしていたことが、当選後の翌5日になって発覚した。公認していた都民ファは同日、除名処分にした。
23日に開催された初の臨時都議会では、木下氏の議員辞職勧告決議案が本人を除く都議126人全員から共同提出され、可決された。木下氏は「体調不良」のため欠席した。
小池百合子都知事は「議員辞職すべきか」と記者団から尋ねられ、「きょうの決議はそういう決議。思いは同じ」と答えた。辞職勧告決議には法的拘束力がないという。政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう指摘する。
「木下さんは博報堂出身で、アイデアやプランが出てくる小池さん好みの議員なんですね。だから、今回の都議選でも重点候補の一人となり、小池さんは、4日投開票日の前日の3日に木下氏の応援に入っています」
木下都議に絡んで不透明な部分があるという。
「小池さんがいつ知ったのかということですよ。それから、彼女には常習性があるという報道もされている。彼女は今回、2期目で都民ファの議員としてやってきたわけですよね。都民ファを除名したから関係ない。私たちも議員辞職勧告に賛成しましたからというのは、単純にトカゲのしっぽ切りと同じではないか」(角谷氏)
自民党都連関係者も、「無免許運転による事故が、選挙期間中の2日に明るみになっていれば選挙の流れはガラッと変わったと思うが後の祭りだ」と言う。
木下氏は自身のホームページで事故の謝罪をした上で、「損ねてしまった信頼を取り戻すためにどうすれば良いか、様々なご意見をいただきながら、熟考を重ねてまいります」と記した。 AERAdot.編集部は木下氏の後援会事務所に連絡を入れたが、期限までに返事はなかった。