土屋氏のツイッタ―には6月25日、菅首相の動画メッセージが貼られおり、動画の中で、菅首相は「世田谷区では期待の新人、自民党初の女性候補。土屋美和候補をお願い致します」と、ペコリと頭を下げている。
土屋氏は都議選告示前のチラシなどで最終学歴を名門ビジネススクールの「ニューヨーク大学経営大学院修了」としていたが、華麗な経歴に疑惑があると文春は指摘している。
同誌は「ご照会の名前と生年月日の人物は、ニューヨーク大学経営大学院で学位をとったり、授業を受けていたりした記録はない。ニューヨーク大学の別の学部の、卒業単位に含まれない授業を07年に受講していました」と報じている。
AERAdot.編集部でも土屋氏のプロフィールを調べたところ、おやっと思う箇所を発見した。
土屋氏は2019年4月、神奈川県議選に出馬し、447票差で落選した。当時の選挙広報を入手すると、「葉山町立葉山小学校」となっていた。しかし、今年7月の都議選の選挙広報では「世田谷区立中町小学校卒」となっていた。
そこで土屋氏本人に神奈川県と東京都の選挙広報でなぜ、小学校が違うのか、それぞれの小学校に通っていた期間などを質問した。土屋氏はこう回答した。
「小学2年生の時に神奈川県葉山町立葉山小学校に転入し、その後は父の関係で都内に転居しました。町立葉山小学校には3年まで在校しておりました。選挙広報には、それぞれの選挙に関係する経歴を掲載しています。世田谷区立中町小学校は卒業しています。なお、転入時期は今、手元に確認できる資料がありません」
AERAdot.編集部でも文春で報じられた都議選のチラシを入手。チラシには「ニューヨーク大学経営大学院修了」とハッキリ書かれていた。チラシの発行所は「自由民主党本部」とあり、世田谷区内で撒かれたものだった。文春で報じられた「ニューヨーク大学経営大学院修了」の疑惑についても土屋氏に質問した。
「すでにほかのマスコミからの取材にも回答している通り、卒業しております。世論調査の結果をスタッフと分析し、当該選挙区の投票行動にとって最適だと思われる選挙広報の記載内容を決めました。結果として、MBAの経歴は記載しておりません」