団体戦は個人戦以上にチームや仲間、そして国の威信を懸けた戦いの側面が強まるため、選手がより以上の力を発揮し、個人戦と団体戦で結果が逆となるケースもある。
2019年、日本武道館で開催された世界選手権では濵田尚里(78kg級)が準決勝で階級上の相手を破り、決勝でも個人戦決勝で敗れたフランスのマドレーヌ・マロンガを縦四方固めで破る活躍を見せ優勝に貢献した。
柔道は団体戦に重きを置く競技で、代表選手は高校・大学とその戦いを経験してきている。個人主義が多く謳われる現在だが、仲間とチームの勝利に力を尽くす団体戦は日本人の心性に合うのかもしれない。
なおメンバーは、やはり混合団体の階級と登録の階級とが同じ選手、超級の場合は最重量の選手になる可能性が高い。その場合、男子は73kg級が大野将平、90kg級が向翔一郎、90kg超級が原沢久喜、女子は57kg級が芳田司、70kg級が新井千鶴、70kg超級が素根輝といった顔ぶれになる。
ただし、コンディション次第で出場選手が変わるため、本来階級違いである阿部一二三(66kkg級)・詩(52kg級)らゴールドメダリストきょうだいの再登場もあるかもしれない。いずれにせよ、今回の五輪でのメダリストが多く含まれた豪華なメンバーで臨む混合団体戦では、金メダルが大いに期待できるだろう。