名古屋大出身の鈴木亜由子選手(左)と京都大出身の山西利和選手 (c)朝日新聞社
名古屋大出身の鈴木亜由子選手(左)と京都大出身の山西利和選手 (c)朝日新聞社
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 東京五輪代表の出身大学は、スポーツ推薦制度やアスリート育成環境が整った私立の伝統校が多い。

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 一方、数は少ないが、国立大出身の代表選手もいる。東京2020大会の出場選手のうち、国立大出身者は35人(判明分)。このなかから、何人かの「文武両道」アスリートを紹介しよう。

 陸上の鈴木亜由子選手は名古屋大出身だ。愛知県立時習館高校出身でインターハイに出場しているが、8位入賞が最高で目立った活躍はしていない。時習館高校は地元の進学校として知られ、2021年、名古屋大に33人の合格者を出している。勉強と陸上の両立について次のように話す。

「とにかく集中力です。時間を無駄にしないことじゃないでしょうか。少しでも時間があれば何かしていました。集中して、コツコツ継続することだと思います(「PRESIDENT Online」2019年9月25日)

 大学に入学してからメキメキと頭角を現し4年でユニバーシアードに出場し、女子1万メートルで金メダルをとっている。日本郵政グループに入社後も好成績を出し、16年のリオ大会に出場した。名古屋大からの代表は、1932年大会で名古屋高等業学校(戦後、名古屋大経済学部に継承)の学生だった淸川正二氏(競泳)以来と言われている。鈴木選手も経済学部である。

 2020年1月、鈴木選手は陸上関係者にこんなLINEを送ったという。

「金メダル目指して、やることはやったという気持ちでスタートラインに立てるように努力します」(朝日新聞2020年1月17日)

 一橋大出身者では、ボート、シングルスカルで荒川龍太選手が選ばれた。同大学の五輪の歴史をさかのぼると、100年前の1920年、24年大会において、前身の東京高等商業学校からテニスで代表が出ている。戦後は1964年大会、2016年大会に、いずれもボート競技で出場した。荒川選手で3人目になる。

 荒川選手については、「聖光学院中高、一橋大出身の五輪ボート代表・荒川龍太選手『勉強と同じで努力が数字でわかる』」(AERA dot. 2021年7月23日)で詳しく紹介しているが、神奈川県の難関中高・聖光学院の出身で、一橋大入学後にボートを始めている。ボートを始めたきっかけをこう語っていた。

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堀川高校から京都大学に進学