サッカー女子の谷紗希選手は、12年のロンドン大会に続き2回目の出場。熊谷選手の8歳年上の安藤梢さんも筑波大で活躍し、オリンピックには04年、08年、12年と3大会連続出場した。熊谷選手、安藤さんは、11年のサッカーワールドカップ優勝メンバーでもある。

 16年大会からの連続出場者には、柔道男子81キロ級で金メダルを獲得した永瀬貴規選手のほか、陸上の衛藤昂選手、水球の志水祐介と棚村克行選手、ビーチバレーの石島雄介選手がいる。

 88年ソウル大会の女子柔道(公開競技)銅メダリストの山口香さんもつくば大出身だ。現在筑波大の教授であり、最近までJOC理事をつとめていた。

 山口さんは東京2020大会のあり方について、開催の延期、再延期などについてしっかり発言してきた。ときに厳しい意見を発している。

「開催すれば盛り上がり、感動も生むでしょう。無事に終われば、スポーツの力があったとなるかもしれません。ただ、多くの国民の心にしこりは残ると思います。それは、スポーツやオリパラへの不信感です。五輪の理念を無視し、スポーツの価値から逸脱することをやりながら開催しても、素晴らしかった、とは言えない」(朝日新聞2021年6月23日)

 鹿屋体育大は、東京2020大会に3人の代表選手を出した。1981年に開学した、国立でただ1つの体育系単科大学だ。基本理念として、「創造性とバイタリティに富む有為の人材を輩出するとともに、体育・スポーツ学分野における学術・文化の発展と国民の健康増進に貢献」とある(ウェブサイトから)。スポーツ科学の最先端研究、スポーツや体育の指導者育成、国民の健康促進などに取り組んできた。

 2004年大会で3年生だった柴田亜衣さんが競泳で金メダルをとったことで、鹿屋体育大はおおいに脚光を浴びた。12年大会では大学院博士課程に在籍していた松田丈志さんは男子400mメドレーリレーで銀メダルを獲得する。そのときのインタビューで「(北島)康介さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかないと思いました」と語り、注目された。

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東京学芸大出身の五輪代表は?