――今日のカエルは?
今日だけはトノサマガエルになれたと思います。
――今日の試合を振り返って。
相手のパンチが強かったので、ほんと、強気ということだけを意識して頑張らせていただきました。
――一番よくできたところは。
ジャブが1R目に当たった記憶があるので、そこかなと思います。
――表彰台の上で、君が代が流れていたときに目が光っていた。あれは涙か汗か。それからもう一つ、トノサマガエルというのは作戦だった?
気が付いたら表彰台に立っていて。君が代が流れたときになんとなく世界一になったんだなと実感があってうるうるした。「トノサマガエル」は(ボクシングを始めたときから指導に当たるシュガーナックルの)井田(武志)会長がつけてくれて。作戦の趣旨とかはわからないけど、「殿様になるぞ」と強気の表れだと思います。
――3R目が勝負のラウンドだった。あのラウンドで、ご自身で一番意識したことは。
ほんと、記憶があいまいなんですけど、3R目はずっと、「行くしかない」と考えていて。気が付いたら君が代が流れていたんですけど。ほんとに(前に)出ることだけを考えていたと思います。
――戦い終わったあとに、ネスティ選手とハイタッチをしている姿が印象的だった。いろいろあった五輪を終えて。
やっぱ、決勝の舞台をネスティ選手とできたのは、本当に尊敬している選手なので、そういう選手とできたのはうれしいですし、この1年間、ボクシングにささげてきたので、終わった実感もまだないです。
――ご家族や井田会長にどんな言葉をかけてあげたい?
井田会長には、ほんと目上の方なんですけど、反抗期もそのままぶつけてしまったこともあったり、本当に、なんだろうな、第二の親みたいな感じで接してしまって、失礼な態度も何回も取っていたと思うけど、何回も自分のために動いてくださって、井田会長には頭が上がらないなと思います。
両親も(自分の)反抗期が早かったので、手を焼いた時期があったと思うんですけど、プレッシャーをかけることなく楽しんでおいでって言ってくれたので、最高の両親だと思います。