――女性として日本のボクシング初めてのチャンピオンになった。
そうですね。光栄なことに私が一番最初の金メダルを取れたんですけど、私は本当に運動音痴で、逆上がりができないぐらい運動が苦手なので、そういう運動が苦手な子にも、努力をあきらめなかったら何かつかむことができるんだよということが伝えられたのかなと思います。以上です。
――女子ボクシングは日本で競技人口が少ない。競技人口拡大への期待などは?
私が金メダルを取ったことで、メディアの方々にも取り上げてもらえるチャンスが増えたと思うので、そこを入り口にして女子ボクシングが盛り上がっていったらうれしいなと思います。以上です。
――まだ20歳ということで、オリンピックやほかの大会への目標は?
そうですね。はい。とりあえずの目標は次の世界選手権でも金メダルを取ることで、4年生からは就活もしなきゃいけないので。頑張りたいと思います。以上です。
――常にジャブが得意のパンチだとおっしゃっていて、子どもの頃からどれほどの量を毎日練習してきたのか。その自信のほどは。
左ジャブは男子ボクサーのYouTubeを見て研究したり、レジ袋を持ち上げて手首を鍛えたりして、ちっちゃいころから頑張ってきたパンチなので、左ジャブなら負けない自信はあります。以上です。
――準決勝で歴史の扉を「5ミリ」、準々決勝のときに「5センチ」開いたと言っていましたが、今日はどれぐらい開きましたか?
ちょっと……。全開にしちゃったかなと思います。以上です。
――以前、ボクシングは大学でやめようかなとおっしゃっていたが、今の気持ちとしては続けよう、パリ(五輪)を目指そうかと思っているのか。それとも(大好きな)カエル関連で就職しようと思っているのか。
やっぱり自分の中で有終の美で終わりたいというのが強くありまして、大学いっぱいでボクシングはやめるつもりで、カエル関連で就職できたらいいんですけど、就職先がネットで探していても見つからないので、ゲームが好きなのでゲーム会社で就活したいと思います。以上です。
――入場のときに笑顔で入場するのが印象的。どういうきっかけで笑顔で入場しようと思ったのか。格闘技と笑顔というのがノーマッチで面白いが、ご自身はどう考えているのか。
大学1年生のときの(五輪)アジア・オセアニア予選で、日体大の監督から「笑顔でね」とアドバイスいただいて、笑顔で入場したらオリンピックの切符をつかむことができたので、それをきっかけに笑顔で入場するようになりました。でも、内心は緊張でほっぺを引きつらせながら笑顔なのでご了承ください(笑)。
――世界最終予選が中止になって、出場できなくなった選手もいるが、いまはどのような言葉をかけたいか。
3人のボクサーが、世界最終予選が中止になって夢半ばで道が断たれてしまったんですけど、その3人は本当に、夢が断たれて、もしかしたらボクシングしたくないと思ったかもしれないのに、私や並木さんのために練習パートナーになってくださって。その3人がいなかったら今の私はいないと思うので、ありがとうという言葉を伝えたいです。
――小学校のときに「がんばれ元気」の漫画を見てボクシングを始められた。その漫画がなければどういう人生を送っていると思う?
はい。バスケしたかったので、小中高とバスケをして、勉強に専念して、今頃は就活を頑張っていたと思います。以上です。
――入場曲はプリキュアか(「X JAPAN」の)「紅」かという話でしたけど、仲間との絆で「紅」にしたのでしょうか。
実は決勝の入場曲を何にするという話はなくて、準決勝のまま「紅」になったので。でも、合宿の思い出の曲なので、「紅」で入場できてよかったです。
――金メダルを取った自分にご褒美をあげるとしたら、また、もらうとしたら何がいい?
とりあえず焼き肉が食べたいので、両親にめちゃくちゃいい焼き肉に連れていってもらいたいと思います。