――今日演技が始まる前というのは、冬とは違う心境でしたか?

 流れ的にはプレッシャーとか、すごい期待を感じてはいたんですけど、雰囲気的には。自分はそうじゃなく、勝ち負けというよりも、なんだろうな、この場に立てていることだったり、この場で自分の納得いくことを表現したいなという気持ちがやっぱ強かったので。プレッシャーとかも自分自身では正直感じていなくて、どこまでいけるのかっていう挑戦ができたかなという感じでしたね。やるだけという気持ちが強かったです。あんまり緊張もなく楽しめました。

――自分の演技としてはどういうところを見せられたと思いますか?

 今まで(スケートボードの)ほかの大会もずっと出ていて、ずっと自分の納得いく滑りや練習でやってきたことが出せなかったり、スケボーって難しいと実感しながら戦っていた。今回は練習時間もそれなりに、5日間ぐらいあったので、それなりに今までやってきたことをまとめられたかなということと、やっぱ高さや(ボードの)回しだったりというのは、スノーボードをやってきた側として、もう武器にしなきゃなっていう唯一の部分でもあるので。そこは自分のスケボーで唯一、スノーボードからつながる部分であって、スピード感っていうのは意識したいなと思って。その辺を今回は最大限に出せたかなと。

――今回のチャレンジで得られたことは?

 得られたものは、やっぱりスケートボードをやり始めてから、楽しいだけじゃなかったり、納得いくことだけじゃない、ほんとに挑戦、自分ができないようなことや人ができないようなことにチャレンジすることの難しさだったり、そういう大変だなっていう自分との闘いが繰り返し続いてきたので。そういうところはスノーボードではなかなか感じない部分だと思うし、それがスケートボードを通じて、この場を通じて、ま、自分自身を強くしてくれたと思います。

(編集部・深澤友紀)

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