
8月5日、東京五輪・卓球女子団体決勝に臨んだ日本は、大会4連覇を狙う絶対王者・中国の前に0-3のストレート負けとなり、銀メダルの結果に終わった。
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最後は中国に強さを見せつけられた形となったが、試合後の選手たちは、目に涙を浮かべながらも表情は晴れ晴れ。3大会連続でのメダル獲得となった石川佳純が「悔しさは大きいんですけど、中国の強さも感じましたし、この決勝の舞台で戦えたことはうれしかった」と振り返れば、五輪初出場だった平野美宇は「決勝で2試合使ってもらったのに勝てなくてすごく悔しい。この舞台に立ててすごく楽しかった。いろんな人に感謝したい 」。そして伊藤美誠は、「最後まで楽しくできたと思います。もちろん勝ちたかったことが一番で、悔しい気持ちはありますけど、楽しくできました」と語った。
その伊藤個人に目を向けると、混合ダブルスでの「金」、女子シングルスでの「銅」に続く女子団体での「銀」で、金銀銅をコンプリート。過去、1大会で金銀銅全メダルを獲得した日本人選手は、夏季五輪で8人(体操の小野喬、中山彰規、監物永三、笠松茂、塚原光男、具志堅幸司、森末慎二、競泳の萩野公介)いるが、女子選手では史上初(冬季五輪ではスピードスケートの高木美帆が唯一の達成者)。ネット上では試合直後から中国の強さとともに、この伊藤の「金銀銅コンプリート」が話題となった。
それにしても今大会、伊藤の周辺、特にSNS上が非常に騒がしかった。発端は7月26日に行われた混合ダブルス。水谷隼と組み、決勝で中国ペアを破って日本卓球史上初の金メダルを獲得すると、その直後から水谷のツイッターとともに、伊藤のインスタグラムが中国語で“炎上”。根本の理由は「中国ペアのまさかの敗戦」にあるが、その試合中に水谷、伊藤の2人が“コロナルール”で禁止されていた「ボールに息吹き」、「手の汗を台で拭く」を行なったと難癖をつけられ、そのシーンが中国のネット上で流布されると、中国ネット民たちが「ルール違反だ!」、「卑怯者!」と激怒。水谷、伊藤のSNSに敵意むき出しに突撃し、罵詈雑言を浴びせる事態になったのだ。