今大会で主催国の日本は出場国3位の金メダル27個を獲得。前回のリオ五輪の12個から2倍以上増やした。銀メダル14個、銅メダル17個で計58個だった。一方で韓国は出場国8位の金メダル6個。リオ五輪の9個を下回り、銀メダル3個、銅メダル9個の計21個だった。国技であるテコンドーで金メダルゼロに終わったのも大きく響いた。だが、メダル数だけが五輪の価値ではないだろう。
「金メダルを6個獲得していることは立派です。そもそもメダリストになることが凄いことだし、あの場に国の代表として出場していることに大きな価値がある。卓球男子団体で敗れた韓国の鄭栄植が日本語のツイートで、銅メダルを獲得した日本を称えて大会ボランティアに感謝の意を綴ったことは感動的でした。柔道や他の競技でも感じましたが、韓国は紳士的なアスリートが多い。今回の五輪で感じましたが、SNS上の誹謗中傷でアスリートを傷つけることは許されません」(別のスポーツ紙記者)
韓国の選手団は8日に記者会見し、「政治的な宣伝活動を禁じる五輪憲章50条を、旭日旗にも適用するとの決定をIOC(国際オリンピック委員会)から書面で受け取った」と発表していた。
だが、9日に取材対応した大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は、旭日旗についてIOCに事実確認したところ、五輪会場での旭日旗使用は禁止されていなかったと報道陣に明かしている。
スポーツクライミングの旭日旗問題が、日韓関係の新たな火種にならないことを祈るばかりだ。。(牧忠則)